障害を持っている人でも働ける世の中になりつつある中で、そういった方たちの就業環境に配慮したオフィス環境を整える必要性は増してきています。車椅子で通行できるバリアフリーに対応したセキュリティゲートがあれば、入退室管理も簡易となり、障害を持っている方にとっても働きやすくなると言えますよね。ここでは、車椅子の方でも、容易に通過できるセキュリティゲートについて、ご紹介します。
まず、セキュリティゲートの前に、現在の障害者の就業者数についてみていきましょう。厚生労働省によると、2017年に雇用されている障害者数は、約49.6万人となっており、その内33.3万人が身体障害を持っているため、障害者の雇用者数は着実に増加傾向にあるとしています。また、総務省統計局によると、2018年度の高齢者の就業者数は、15年連続で増加しており、862万人と過去最多を記録しています。就業者数に占める高齢者数の割合は、12.9%と過去最高を記録しており、こういった障害を持っている方や、高齢者の方たちが働きやすい職場作り、すなわちバリアフリーに対応している職場作りが企業の経営課題となりつつあります。
このため、バリアフリーに対応したセキュリティゲートを設置することは、企業の人材獲得の幅を広げることにも繋がります。
バリアフリーとは、社会生活に参加する上で、生活の支障となる物理的障害や、精神的障害を取り除くことだと定義されています。会社内のバリアフリーの事例としては、車椅子専用のトイレ、車椅子専用駐車場などがあります。他には、盲導犬の受け入れや、視覚障害の方でも操作できるPCなど、様々なバリアフリー機器や設備が開発及び導入され始めています。この中でも、セキュリティゲートをバリアフリーに対応させることは、障害者の方にとっては働きやすくなり、企業側にとっても雇用の幅を広げられるという、双方ともにメリットが多くなると言えます。
次に、セキュリティゲートを設置する必要があるのかについて、考えてみましょう。セキュリティゲートを設置すると、以下のようなメリットがあります。
・入退室管理が出来るので、勤怠管理が容易になる。
・外部からの不正な侵入を防ぐことが出来る。
・内部からの情報漏洩や、無断外出を防ぐことが出来る。
セキュリティゲートは、設置することで初期費用が多少かかりますが、内部統制の機能の充実や勤怠管理業務の効率化が期待できるようになるでしょう。さらに、外部からの侵入も防ぐことで、セキュリティの向上が可能となります。
では、車椅子が通れるセキュリティゲートには、どのような種類があるのかについてみていきましょう。例えば、安全性・耐候性に優れたプロピレン製フラップを採用したセキュリティゲートがあります。この素材をフラップゲートに設置していることで、車椅子の方が通過する際に、このゲートにぶつかったとしても安全性と耐候性が高いため、ケガを防止することが出来ます。また、車椅子使用者がセキュリティゲート本体と車椅子の間で手を挟まないように、ダンパーにバンパーゴムを採用することで、衝撃を吸収し、セキュリティゲートの損傷も防ぐことが可能となっています。
さらに、自動ドア形式のセキュリティゲートもあります。これは、非接触ICカードを利用し、施設利用者の入退場を1人1人確実に規制管理することが出来ます。また、手かざし式で通過時にセンサーが反応し、自動でセキュリティゲートが開閉されるものもあり、車椅子の方でも開閉を気にすることなく、容易に通過することが可能となります。レイアウトも多彩となっており、通路幅は標準通路と車椅子が通過しやすい幅になっているワイド通路との組み合わせが出来るため、車椅子の方でもスムーズに通過することが可能です。
これらのバリアフリー機能をもつセキュリティゲートを設置することが出来れば、車椅子の方たちも、より仕事に集中して取り組んでくれることが期待できます。また、企業の採用活動も幅を広げることが出来るので、結果として、人手不足を解消することもできるでしょう。
バリアフリー機能を備えた職場作りが今後重要となっていく
今後、人手不足が予測される日本において、高齢者や障害者の方たちが仕事で活躍できる体制を整えておくことが、重要となってきています。こういった状況に適切に対応できる企業は、SDGs投資にみられるように、今後株主からも支持されていくと言えますね。この機会に企業経営の課題として、バリアフリー対応のセキュリティゲートを設置してみても良いかもしれません。