一般的なセキュリティーゲートの設置方法

①防犯ゲートは1本につき4本のルーティンアンカーで固定します。

※コンクリート床の場合。 床に穴を開けたくなかったり、後から動かすことを想定する場合は自立移動台にゲートを固定して置きで使用することもできます。

設置位置でアンカーで固定してしまう前に、ゲートを仮置きで配線して電源を入れます。そして実際に使用するタグで調整して作動を確かめます。固定してしまってからでは容易に位置移動ができませんので、この段階で鳴りや誤報の有無を徹底的に確かめて確認して頂きます。

位置が決まったらアンカーを打つ箇所に印を付けます。この段階でズレていたりバランスが取れていないと絶対にいけませんので、精密ノギス等を使用して念入りに下書きをします。

②決めた位置でハンマードリルで穴を開けます。

無駄に深く開けることの無いようにアンカーの長さでドリル刃にマークしたり治具を使います。真っ直ぐ刃を入れないとアンカー斜めに入ってしまいますので注意が必要です。ハンマードリルでコンクリートに穴を開ける作業は大きな音と粉じんが発生しますので営業中の店舗の場合は留意しなければいけません。

③床に開けた穴のスポイドやブロフで中の粉塵まで綺麗に取り除きます。

そうしないとルーティンアンカーの本来の強度を保つことができません。

④ルーティンアンカーにボルトを付けてから打ち込みます。

ハンマーで頭を叩くと底が広がって固定される仕組みです。重量物用アンカーですのでかなり強固です。

⑤ゲートをボルトで固定します。

ボルトは対角線上に均等に締め込んでいきます。この段階で水平器を使ってゲートの傾きを調整します。床は必ずしも水平ではありませんので傾きがある場合はワッシャーを挟む等で調整します。

⑥ゲート同士も配線をする必要がありますので、間口にアルミワゴンモールを付けます。

このアルミワゴンモールは出入口で頻繁に衝撃が加わる場所ですので両面テープでの固定だけでは不十分です。ビスでも数カ所固定します。

間口はアルミワゴンモールで処理するのが一般的ですが、これには様々なやり方があります。

・マットの下に隠す

・床に溝を切って線を入れてグルーガンで埋める

・出入口扉の枠に沿ってモールを這わせる ・送信受信それぞれで電源をとる

・床下を貫通させて天井裏で結線・・・等など

⑦電源BOXの設置位置も決めたら線を結線します。

配線には特別指定がある訳では無いのですが、ノイズに対しての耐性が強い配線を使う方が良いです。OP線の使用が一般的です。※ゲートによっては配線の種類まで定められているものもあります。

⑧防犯ゲートの基盤に配線を付けます。

複数のゲートを同一フロアに設置する場合はマスタースレーブ配線も行います。配線にノイズが乗る場合はノイズコア等も使います(基本はノイズコアを使用します)。電源アダプター側の結線も同時に行います。

⑨最初に仮付けの段階でも調整はしていますが、設置が完了した段階で最終的な調整を行います。

調整はパソコンやオシロスコープで行います。オープン前の店舗の場合は、なるべく営業中と同様の環境にしてから調整を行ったほうが良いです。自動ドアや什器の電源を付けたことが原因で発生するノイズもあるからです。誤報の原因となるノイズは思わぬところから発生していることもありますので、念入りに調整を行います。

⑩最後に基盤の蓋を閉めて音量の調整をして完了です。

防犯ゲートの電源については、店内のお客様の手に届く位置のコンセントからとらざるを得ない状況の時は、ガードプレートという鍵の蓋の付いたコンセントを使うか、壁に埋め込んだり天井裏まで配線を持っていく等して、勝手にコンセントを抜かれて防犯ゲートを無効化されないように施工しています。

⑪使用方法は各メーカーから受けます。

簡易版のセキュリティーゲートの場合

①誰でも出入りできてしまう入口があると、施設の
セキュリティ強化が求められます。
ただ、なるべく大掛かりな工事や大規模なシステム刷新は
避けたいのが現状です。
また、施設のセキュリティ強化はしたいのに、既存の
入退室管理システムや警備システムと併用できないので、
なかなか検討が進まないこともあります。簡易版の場合は面倒な工事も管理もする事も少なくそして低コストで済みます。

②簡易式セキュリテイーゲートは機器自体が持ち運びが出来て、電源フラグを差し込むだけで利用が出来ます。
そして多くはレンタルで利用が出来る場合があり,月1万~5万円での利用が可能となります。
顔認証システムやサーモカメラと一緒に使用することで感染予防や防犯対策にも繫げる事が出来ます。

③レンタル機器なので各メーカーに問い合わせて設置も使用方法の説明を受ける事が可能となります。しかしレンタルなので、破損等の事故が有った場合弁償になる場合も
ありますので要注意です。

その他、万引き対策用セキュリティーゲートの場合

万引き対策でよくお店の自動ドア付近にバーが立っているのを見かけます。
あのバー自体は、センサーとなっているのです。
センサーは何に反応するのか?
それは,商品に付いている電子タグに反応するのです。この電子タグは衣料品や雑貨等によく付いているのを見かけます。
このタグが付いた状態で自動ドアを通過すると警報が鳴り店員にお知らせします。
未払い又は万引きであることを,周囲に知らせてくれると言うことになります。
尚、この万引き対策バーはレンタルも出来て、テナントを借りている店側にはとても良い事になります。
設置方法はメーカーによって異なります。
尚、電子タグは店員しか外せないようになっており,無理に外してしまうとブザーが鳴るか電子タグから消せないペンキ状の塗料が出る等工夫されています。
この塗料は、強盗に襲われた際,コンビニ等で見かけるカラーボールと同様の物を使用されています。