シティホテルや観光ホテルにおけるセキュリティーゲート対策

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新たな生活スタイルの導入と感染予防対策がホテルでも求められる中、現在のホテルではどのような対策が行われているのでしょうか。
シティホテルや観光ホテルでは、宿泊客についてはフロントでチェックインを行い、客室フロアへと入館するのが基本です。
一方、ホテルの機能としてレストランや喫茶店、プールや温泉施設、ショップなどを備えており、ロビーなどで待ち合わせに利用する方も多く、宿泊客以外の入館者も多いのが特徴です。
シティホテルや観光ホテルの入り口には通常、ベルボーイやベルガールなどが配置されて、利用者のお出迎えや案内などを行っています。
そのため、現行できる対策として、入り口にスタッフを配置し、おでこに装置をかざして検温を行う非接触型の機器を利用して一人ひとりを検温しているというケースが見られます。
もっとも、この方法は1人ずつ手作業で確認を行うため、時間がかかるとともに、検温を行うスタッフの感染リスクが高まるのがネックです。
また、団体客が来た際や空港や駅からのリムジンバス到着時など、一度に大人数の人が入館する場合は、検温作業に時間がかかり、入り口で三密状態が発生するリスクや検温を受けずに入り込んでしまうリスクの発生も否めません。
一方、入館者の多い大型ホテルなどにおいては、サーモグラフィー機能で入り口を通過する人を自動検温し、入り口に設置したブースにて画面モニターでチェックしながら、異常を感知した方に入場規制をかける方法を導入する動きも見られます。
モニターをチェックするためのスタッフの配置が必要となるほか、一度に多くの人が通過した際に見逃すリスクや声掛けが間に合わず入館されてしまうリスクが少なからずあります。

■シティホテルや観光ホテルにおけるセキュリティゲート導入

日々、多くの人が出入りをし、一度に多くの人数が入り口を通過する機会も多いシティホテルや観光ホテルにおいては、入り口の扉を入ったところに新たに自動検温機能が付いたセキュリティゲートを導入するなどの対策がおすすめです。
スタッフによる一人ひとりの検温やモニターチェックが不要となるため、スタッフの業務負担を減らし、感染リスクも防ぐことができます。
サーモグラフィー機能で自動検温を行い、モニターに映し出し、システム的に検温データが記録、保存されます。
異常を感知した場合にはアラームや光でお知らせがなされることやゲートを閉鎖して入場制限をかけるといった感染予防策がスムーズに採れるのがメリットです。
複数のゲートを設置し、自動検温と自動入場制御ができれば、一度に多くの人が入場する際もスピーディーで、入り口で混雑が起こるリスクも減らせます。
入場制限がかかった利用客への対応のためのスタッフを配置すれば良く、業務負担を最小限に抑えることが可能です。
また、顔認証機能付きでマスク着用の有無を判定して、マスク未着用者が通過しようとするとアラームを鳴らす機能やゲートを閉ざす機能が付いたセキュリティゲートもあります。
顔の画像なども日時と検温結果などともに、データが記録、保存されます。
万が一、後日、陽性者が出た場合、保健所から提供される、およその利用日時と、陽性者から顔写真の提供を受けられれば、データを照合して、同じ時間帯に通過した方にアナウンスなどをすることも不可能ではありません。

■ビジネスホテルにおけるセキュリティゲート導入

ビジネスホテルでは一部の大規模ホテルを中心に、人手不足を補うために無人でチェックインできるセキュリティゲートが設定されているケースもあります。
予約を確認する機器をゲート脇に設置することや予約スマホアプリなどを利用してタッチすれば入場できるといったシステムです。
もっとも、現状のセキュリティゲートは宿泊客以外の入館を予防するセキュリティ対策と人件費のカット、人手不足問題の解決を目的としたものです。
Withコロナ時代には感染リスクのある人の入館を防ぐために自動検温やマスク未着用者の入館防止対策なども求められます。
すでにセキュリティゲートが導入されている場合には、ゲートの更新を検討するのも1つの対策です。
一方、現在はスタッフによる受付で対応しているビジネスホテルなら、これからの時代を踏まえ、自動検温と顔認証機能が付いたセキュリティゲートを導入するとともに無人化対応や最小限のスタッフでチェックイン対応ができるようにすることで、ホテル業界における人手不足問題も同時に解決が可能です。

■旅館などその他の宿泊施設におけるセキュリティゲート導入

旅館や民宿、ペンションなどの宿泊施設では、建物の構造やエントランスのスペースなどの関係から、セキュリティゲートの設置が難しいケースもあります。
何百年の歴史を持つ建物などを無理に改装するわけにもいきません。
小規模な宿泊施設なら、スタッフによる検温でも十分対応できますが、団体客が訪れるなど規模が大きい旅館などで、エントランスに余裕があるのであれば、やはり自動検温機能付きのセキュリティゲートを導入するとスムーズです。
デザイン的にも難しい部分はあるかもしれませんが、場所などを考慮して設置すると良いでしょう。

■従業員通用口や業者納品口におけるセキュリティゲート導入

旅館やホテルなどといった宿泊施設の利用者向けの正面入り口に設けるだけでなく、従業員入り口や業者納品口における感染症対策も欠かせません。
スタッフや業者を通じたクラスター発生を防止するためにも、従業員通用口や業者納品口にも検温機能付きのセキュリティゲートの導入がおすすめです。