生体認証システムとは? 仕組みと種類、活用シーンを紹介

新型コロナウイルス対策による生体認証システムは最近では様々な施設で使用されています。
病院や介護施設、大手企業も当然ですが「えっ!!こんな所でも生体認証を!?」と言う所で使用されている場合があります。
何故、意外な場所で使用されているのか?
それは感染予防もあり,感染対策に力を入れている場所でもあるからなのです。
今回は、生体認証が必要で有効だった施設と事例を紹介います。

病院やクリニックで勤務する従業員の勤怠管理

勤怠管理システムと連動できる顔認証システムには様々な種類があり、機能も多彩です。オフィスなど、勤怠管理の現場で求められる機能、マスク着用のまま顔認証ができるのか。マスクの未着用者に対してアラートが出せるのか。は、特に重視すべきポイントです。さらに、異常温度を検知・記録する機能もオフィスの安全・衛生管理において大変便利です。
コロナ禍において、マスクの着用は当然の風景となっており、出勤時の検温報告を義務化する企業もあると思います。オフィス内が安心できる空間になると、従業員も業務に集中でき、生産性も向上するでしょう。さらに自動ドアなど、人の手が接触する部分を減らすことで、より安心できるオフィス空間になります。
勤怠管理、つまり従業員の労働時間の適正な管理とあわせて、労働する場所の安全性を確保することも、従業員に安心感をもたらし、健康管理という勤怠管理の本質をより強化できるシステムの構築が可能です。そして、客観的な温度検知と出入り時刻の履歴管理機能は、もし感染者が発生してしまった場合、行動履歴の追跡に役に立ち、職場内のクラスター発生リスクを低減、コロナ対策の強化としても活用可能です。

病院や介護施設にいる患者や高齢者対策

新型コロナウイルスに感染し埼玉県羽生市内の病院に入院していた40代男性が、30日夜に病院を無断で抜け出し、一時行方不明になっていたとニュースが放送されたのを私は覚えています。
男性は川越市内の温泉施設で警察官に保護された。外出中の濃厚接触者は確認されていないが、県は立ち回り先を男性と同じ時間帯に利用した人に、保健所へ相談するよう呼び掛けている。
男性は県の聞き取りに、「仕事の進み具合が気になった。川越には仕事の関係先があるので向かった」と話しているという。
県によると、男性は春日部市在住で、せきや発熱などの症状で新型コロナウイルス感染症の軽症と診断され、16日に羽生総合病院に入院。無断外出時は、重い肺炎とせきで中等症に当たる症状があった。
県や病院関係者らによると、男性は30日午後10時ごろ、私服に着替え、コロナ病床と他のエリアを仕切る扉の鍵をこじ開け、ナースステーションの死角になっていた職員専用通路用のドアから抜け出した。通路の出口は施錠されていたが、男性を見掛けた看護師が、「患者の家族」と名乗る男性の話を信じて出口を開け、男性はエレベーターで階下へ降りた。
不審に思った看護師の連絡で、病院側は男性が病棟を出たことに気付き、正面玄関付近で姿を確認。しかし警備員らは感染防護装備をしていないため近付けず、男性は正面玄関からタクシーに乗り込んだ。病院は男性の家族や県春日部保健所、羽生署へ連絡した。
男性は自宅に戻った後、車で行方不明になった。家族は31日未明、行方不明届を春日部署に提出。同日午前3時すぎ、県は男性と電話がつながり、病院へ戻るよう説得した。男性はこのころ、三郷市内の勤務先にいたという。
男性は31日午前9時ごろ、川越市内の温泉施設「小江戸はつかり温泉川越店」に入店。警察が車を発見し、1時間後、車に戻ったところを保護された。
男性は無断外出する前日までにも外出を何度も試み、「退院させろ」と主張したが、医師らから病状を説明され、あきらめたような様子だったという。
温泉施設の支配人によると、保健所からは、男性が長く入院しているため感染拡大の心配はないと説明されたという。
このようなニュースは最近多く聞かれており大阪や宮城県でもあり,その原因は「観察不足」「人員を玄関に配置出来ていなかった」「無断外出の強く禁止出来なかった」と言う事があげられます。しかしその病棟の看護師や医師が男性の顔を認識していても外にいる警備員や受付スタッフは男性の顔を認識していない可能性が非常に高いと言えます。
もし顔認証システムが導入されていれば,男性が玄関に行ったと同時にアラームがお知らせしてくれて行方不明や無断外出にはならずに感染拡大を防ぐ事も可能で、男性が立ち寄ったであろう温泉施設にも迷惑をかけずに済んだと思われます。

コンビニを無人化に!!顔認証システムを入れて効率化と感染対策に!!

富士通は光洋向けにレジレスソリューションZippinとマルチ生体認証を活用したレジレスシステムを構築した。
光洋は、同システムを活用することで、支払い時における購入者と店員との接触防止による新型コロナウイルス感染症対策への効果、レジなし店舗において品揃えの最適化、レジ待ちストレスの解消による顧客満足度の高い購買空間の提供について検証する。
来店客は事前にスマートフォンアプリ「GreenLeaves+アプリ」をダウンロードしクレジットカードの情報を登録した後、アプリに表示されたQRコードで入店。入店後は、店内に設置されたカメラ、重量センサーなどのIoTとクラウド上のAIを組み合わせることにより来店客の動きや購入商品を判別する。
来店客は、そのまま退店することで自動的に決済が完了し、スマートフォンに送られる電子レシートで購入履歴を確認できる。
さらに、手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定できるマルチ生体認証技術を活用し、手のひら静脈と顔の情報をスマートフォンアプリと紐づけて事前に登録することで、スマートフォンを使用することなく手ぶらでの入店が可能になるという。
なお、光洋は、2021年4月1日から同店舗での本運用を開始する予定だ。
今後、光洋は全国の病院・施設内のコンビニエンスストアやレストラン、カフェの運営ノウハウを活かし、レジなし店舗とのシナジー効果が見込めるユニークな複合店舗の開発を目指す。
2024年までの3年間で、病院職員向け店舗、マイクロマーケットなどで、高い売り場効率が期待できる店舗を中心に30店舗以上へのレジレスシステムの導入を計画している。富士通は、光洋の病院向けレジなし店舗展開に向けて、技術と運用の両面から幅広く支援し、レジなし店舗という新しい購買体験の実用化に貢献していく。

自動車学校が顔認証システムを導入!!

神奈川県公安委員会指定自動車教習所の南横浜自動車学校は、「24時間」「いつでも」「どこでも」「自分の都合に合わせて」受けられる、24時間録画配信方式によるオンライン学科教習を令和3年2月22日より開始したと発表した。

すでにライブ方式によるオンライン学科教習を行っている教習所はあるが、「ライブ形式」ではなく「録画配信方式」は全国初となるとのことだ。
録画配信方式なので「24時間」「いつでも」「どこでも」「自分の都合に合わせて」受講することができるため、コロナ禍で出来る限り感染リスクの軽減を図るとともに、三密(密集、密接、密閉)を避けて学科教習を受講することが可能となる。

受講に際しては教習所で行う学科教習と同様に受講中は、携帯電話を見たり、席を外したりすることはできないとのことだ。
この様な場合は、パソコン等が発する生体認証システムによる本人の確認ができなければ受講途中でも教習は『無効』となり、再度その項目を最初から受講しなければならなくとなるとしている。
このようにする事で自動車学校以外にも大学や高校でオンライン授業をする際に単位取得で顔認証システムを導入検討を考える学校が増えている。